グラフィティアーティスト・ESOWさんの描く「福助人形」をモチーフに、ソフビスタジオ・中空工房が製作したソフビアートピース「福助」。この特集では、幸福を招くとされる縁起人形として江戸時代から親しまれてきた福助人形とともに、ESOWさんゆかりのお店を巡り、取材・撮影した「福助の在る風景」を全3回にわたってお届けします。(其の一はこちらから)

第2回目は御徒町に店舗と自社工房を構える家具ブランド「WOODWORK」。木の香りにつつまれた空間で、代表の藤本さんにお話を伺いました。

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」

「WOODWORK」は、素材と手仕事にこだわったオリジナル家具を展開する家具ブランド。御徒町の店舗には、無垢材の持ち味を生かして丁寧に製作された家具が多数展示されています。店舗に併設されたカフェ「welcome coffee」では、WOODWORKの家具に触れながら、こだわりのコーヒーやスイーツを愉しむことが出来ます。 店舗の地下は工房になっており、職人さんたちが日々家具の製作をおこなっています。



【WOODWORK代表・藤本さんに聞いてみた】




ーーWOODWORKが始まったのはいつ頃ですか?

 

藤本
:WOODWORKは、明治30年創業の「下甚(しもじん)商店」という材木屋からはじまりました。当時は今でいう下町のハンズのような感じで、希望のサイズにカットした木を一般の方に販売したりする小さなお店でした。
WOODWORKという名前自体は30年前からありましたが、本格的な家具のブランドとしてリニューアルしたのは15年前のことです。8年前に下甚商店からWOODWORKが独立して、現在は僕が代表を務めています。



ーー老舗の材木屋さんが前身だったのですね

 

藤本
:僕が入社したのは20年ほど前のことですが、専門学生の時に下甚商店に木材の注文をしたことがきっかけで、卒業と同時に働くことになりました。材木屋から家具屋になっていくリニューアルの過程は、当時の社長といろいろ相談しながら進んでいきましたが、職人が働いている地下の工房は、材木屋だった当時と変わらない環境です。

 

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」
地下の作業場では、木材に囲まれながら職人さんたちが作業をしている



ーー現在のWOODWORKはどのようなブランドなのでしょうか?

 

藤本
:現在は家具のオリジナルブランドと、オーダーメイド家具の製作を中心におこなっています。2017年からは店舗に併設された「welcome coffee」というカフェもオープンしました。WOODWORKの家具を実際に使ってもらいながら、カフェでの時間を楽しんでいただいています。今はカフェを目的に店舗に来る方もいらっしゃいますし、家具を見に来た方が立ち寄る場所にもなっています。 工房を使ったイベントも定期的に開催していて、ものをつくるワークショップや、ライブ、映画の上映会なんかもやりましたね。

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」
welcome coffeeにもたくさんのアートが飾られている

 


ーーESOWさんと知り合ったきっかけは?

 

藤本
:一番は地元が近かったということですかね。子供の頃はジェシー(ESOW)君とは直接的な関わりがなかったものの、存在は知っていました。一番最初のつながりは20代の頃です。地元の先輩が銀座でバーをはじめるとき、「扉を作ってほしい」という依頼を僕が受けて、その扉に絵を描いてくれたのがジェシー(ESOW)君でした。

それからだいぶ後になって、うちのカフェでコーヒーのイベントを開催した時に、Tシャツのイラストをジェシー(ESOW)君にお願いしたんです。それがきっかけとなってWOODWORKで展示ができないかという話が生まれ、3年前からジェシー(ESOW)君の作品と、僕たちのものづくりを組み合わせた展示を、年に一度おこなっています。

地元のつながりもあり、このあたりに住んでいる同世代や、少し上の世代、特にスケーターの子たちはジェシー(ESOW)君の存在や、絵を知っている人が多かったので、誰かに頼めばすぐに紹介してもらえるような、意外と身近な存在だったんです。 今では月に何度かカフェにコーヒーを飲みに来てくれますね。

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」
つぶらな瞳が可愛らしい招き猫。ESOWさんが目を描き入れたそう

 


ーーでは最後に、おすすめメニューを教えて下さい!

藤本
:ドリンク類は全部おすすめです。専属バリスタのドリップ技術が高く、豆の知識も豊富なのでかなりこだわっています。定番メニューだけでなく、季節に合わせたドリップやソーダ類など、さまざまなオリジナルドリンクを提供しています。 お菓子系だと、スコーンやマフィン、タイミングによってはバスクチーズケーキも作っていて、こちらも好評です。

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」
ESOWさんもお気に入りのバスクチーズケーキ。しっとり濃厚で絶品!

 

藤本さん、ありがとうございました!
「福助の在る風景」其の三は、来週公開予定! 次回もお楽しみに。

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」

こちらの福助は実際にお店に鎮座中


ESOWがペイントしたwelcome coffeeの看板

 

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」

焼き菓子が並ぶカウンター。ESOWデザインのコーヒーは、イベント限定のもの

 

【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」
余裕がある時は一般のお客さんも地下の工房を見学できる









【店舗情報】
WOODWORK
〒110-0016 東京都台東区台東4-14-8-1F
営業時間:月・木・金・土・日 11:00〜18:00
定休日:火曜・水曜
カフェ「Welcome COFFEE」
営業時間:月・木・金・土・日 11:00〜18:00
eat in :17:00 L.O. / take out :17:30 L.O.
定休日:火曜・水曜


 

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【特集】福助の在る風景 其の二 御徒町「WOODWORK」